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義父母へ献身的に介護をした次男の嫁、相続権はあるの? 寄与分の権利者とは

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2019年10月21日
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義父母へ献身的に介護をした次男の嫁、相続権はあるの? 寄与分の権利者とは

静岡県の「平成27年度介護保険事業状況報告」によると、県内の要支援1~2、要介護1~5の方をすべて合わると、16万4153名にも上ります。介護が必要になっても、公的な支援を受けず、家族だけでケアを行う家庭は少なくありません。その場合、家庭を担う妻が介護に携わるケースもあるでしょう。
実の親を介護すれば相続の際に、その分が考慮されるかもしれませんが、夫の父母を介護した妻はどうなるのでしょうか。そこで、今回はこうした相続の問題について、静岡オフィスの弁護士が解説します。

1、寄与分とは?

寄与分とは、被相続人(亡くなった方)に対して、生前その財産を維持したり増加させたりして貢献した相続人の相続分を増額することができる制度です。

原則として相続を行う際は、被相続人に財産があれば、法定相続人は、法定相続分に従って財産を分割します。遺言がある場合は、相続人たちが遺言の内容に異論がなければ、遺言の内容に従って分割されます。

しかし、法定相続人の中に、「被相続人の財産の維持や増加に貢献した方」がいる場合は、寄与分を主張して、相続分を増額することができるのです。ただし、寄与分が認められるのは、「財産の維持や増加に貢献した場合」なので、通常の扶養義務を超えないような日常のお世話をしたり、病院の送り迎えをしたりしただけでは認められません。

介護の場合は、要介護認定を受けていたのにヘルパーさんなどに依頼せず全部ひとりでお世話を続けた、というようなケースで寄与分が認められる可能性があります。

2、寄与分が認められる権利者

寄与分が認められるのは、法定相続人だけです。法定相続人とは、配偶者や子ども、親などです。たとえば、父親が亡くなり、妻と息子の2人が残された場合は、妻と息子が法定相続人となります。父親の親や兄弟には相続する権利はありません。

父親の介護を次男の嫁が献身的に行っていた場合は、次男の嫁は法定相続人ではないため寄与分を請求することはできませんでした。

しかし、相続法改正により、次男の嫁は相続人に対して、金銭の請求をすることができるようになりました。

3、寄与分が認められるケース

寄与分は法定相続人であれば、必ず認められるとは限りません。認められるためには、以下の条件を満たさなければなりません。

  • 相続人であること
  • 寄与行為であり、それが特別の寄与であること
  • 被相続人の財産の維持や増加があり、寄与行為と関係あること

ここでは、これらの項目について詳しく解説していきます。

  1. (1)特別の寄与

    被相続人に対する行為でも、寄与を主張するには特別の寄与である必要があります。特別の寄与と認められるかには以下の事実等が考慮されます。

    • 被相続人と相続人との身分関係
    • 無償か有償か
    • 寄与行為の期間

    介護の場合であれば、通常の扶養義務の範囲を超え報酬をもらわずに数年間、介護を行っていた場合などが特別の寄与に当たる可能性があります。

  2. (2)寄与分の5つの型

    寄与分は、大きく分けると以下の5つの型があります。

    ●家業従事型
    家業従事型とは被相続人の事業を無償で手伝っていた場合に該当するものです。平均的な給与を受け取っていた場合は、寄与分は認められない可能性があります。
    ●財産出資型
    財産出資型は、土地や家、お金などを提供した場合です。家を買うときに頭金を出した、事業に出資したなどのケースが想定できます。
    ●療養介護型
    療養介護型は、要介護認定を受けていたのに外部のサービスを使わず自身で介護した場合などに寄与分が認められる可能性があります。要介護2以上で認められることが多い傾向にあるようです。
    ●扶養型
    扶養型は、仕送りをしていた、生活費の全額を負担していた、などの場合に認められる可能性があります。生活費を受け取りながら同居していた程度では認められない可能性もあります。
    ●財産管理型
    財産管理型は被相続人の財産を無償で管理していた場合に認められる可能性があります。賃貸アパートや駐車場の管理を、管理会社や不動産会社に任せず無償で請け負っていた場合などです。報酬を受け取っていれば、財産管理型の寄与分は認められにくくなるでしょう。

4、寄与分の決め方

これまでお話ししたような特別な寄与がある場合は、自分で「寄与分を主張」しなければなりません。相続人に特別な寄与があっても、主張しなければ通常通り遺産分割が進んでしまいます。
寄与分を主張するためには、相続人全員で話し合い、全員に認めてもらう必要があります。
遺産分割は「遺産分割協議」と言って話し合いで分割割合や寄与分などを決めていきますが、話し合いで合意できなければ、調停や審判などの手続きに移行します。

  1. (1)調停で認められやすくするために

    話し合いで合意できなかった場合は、家庭裁判所に調停を申し立てます。調停では調停員が双方の事情を聞いた上で、解決案を提示してくれます。調停で寄与分を認められやすくするためには、特別の寄与があったという下記のような証拠が必要です。

    • 労務を提供したという記録
    • 財産を給付したという記録
    • 療養介護したという記録

    家業従事型であれば、仕事をしていたことがわかるタイムカードや業務日誌が考えられ、財産出資型であれば、お金を振り込んだ履歴がわかる通帳などが有効でしょう。
    療養介護型であれば、診断書や介護記録などを提出することが考えられます。要介護認定を受けているのに、ヘルパーの利用記録がない、もしくは少なければ、特別な寄与があったことを証明できる可能性があります。

5、寄与分の計算例

寄与分が認められたら、次は相続分にいくら増額されるのかを計算してみましょう。寄与分の計算はケース・バイ・ケースなので、一概には言えませんので、一例として参考にしてください。

●家業従事型
従業員として雇用していれば支払うはずだった金額を寄与分とします。年間給付額×働いていてきた年数が基本になりますが、被相続人から生活費などの援助を受けていた場合はその分を差し引きます

●介護療養型
介護療養型の場合は、要介護認定の等級に応じた介護報酬に日数をかけて計算します。たとえば要介護2の介護報酬は1日5840円なので、介護日数に5840円をかけたものが寄与分です。
ただし、裁量的割合と言って身分関係や症状、看護の専属程度、看護で相続人の得られなかった利益などを考慮して考え、通常は0.5~0.8をかけて計算します。

介護保険の介護報酬基準に基づく1日の報酬額×介護日数×裁量的割合

●財産出資型
財産出資型は、提供したお金や土地の時価額をベースに考えます。お金の場合は貨幣価値の変動率を考慮します。土地や建物の場合は、遺産相続開始時の時価額で計算します。

●財産管理型
財産管理型の場合は、不動産等の財産の管理を専門家に任せた場合の費用を基準に考えます。

●扶養型
扶養型は、実際に提供した金額や生活保護の金額を基準に計算します。

6、法改正で特別寄与料の権利が認められるようになった

これまでは、次男の妻が献身的な介護を行い、寄与分が主張できるような場合でも、法定相続人でなければ寄与分の権利は認められませんでした。夫にその分を付与させるか、被相続人に遺言書に記載してもらう、または被相続人との養子になるなどの方法しかありませんでした。夫に寄与分を付与する方法は、夫が生きていれば有効ですが、死亡していれば次男の妻が寄与分を受け取ることはできません。

ところが、平成30年に民法が改正され、被相続人の財産の維持や増加に貢献した親族には相続権がなくても寄与分が認められるようになりました。これを特別寄与料と言います。2019年7月1日から施行されましたので、それ以降に発生した相続(2019年7月1日以降に被相続人が死亡した場合)の遺産分割では、次男の妻も特別寄与料を請求できるようになります。

特別寄与料の請求が認められるのは相続人以外の以下の範囲内の親族です。
したがって、被相続人の内縁の配偶者やその連れ子は対象となりません。

  • 被相続人の6親等以内の血族
  • 被相続人の3親等以内の血族の配偶者など

ただし、相続放棄した人物、相続欠格や相続廃除で相続権を失った方は除きます。

  1. (1)相続人に金銭請求するには

    特別寄与料を請求するためには相続人全員に申し出て、相続人全員で協議しなければなりません。相続人に認められている寄与分と同じく、自動的に支払われるものではなく、主張しなければ、認められませんので、特別寄与料を請求したいときは、証拠となる書類などを用意して、話し合いに臨みましょう。

    相続人全員での遺産分割協議で、認められなければ審判や調停などの法的手続きに移行します。

7、まとめ

次男の妻が介護をしてきた場合、その貢献を遺産相続に反映させるためには、2019年7月1日以前に発生した相続(2019年1月1日前に被相続人が死亡した場合)は、次男の寄与分として相続分を増額することや、遺言で遺贈するなどの方法しかありません。しかし2019年7月1日以降に発生した相続(2019年7月1日以後に被相続人が死亡した場合)は、次男の妻本人が特別寄与料として請求できるようになります。
今現在、このような相続問題で悩んでいる方は法の施行を待っている時間的余裕はありませんので、話し合いで解決しなければ弁護士に相談しましょう。
ベリーベスト法律事務所 静岡オフィスには、相続問題の解決実績豊富な弁護士が在籍していますので、状況をきちんと確認した上で最適なアドバイスをいたします。

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